学院長ブログ
手の五指を伸ばしましょう
テレビでスポーツや格闘技を観戦していると、つい手に汗を握ってしまったりする場合がありますが、そういう時は、身体に力が入っていて、呼吸が窮屈になっているのです。
気がついたら、手の指を伸ばして身体から力を抜いて、リラックスした方が健康に良いですよ。
車を運転する時でも、免許のとりたての頃はハンドルを握りしめすぎて、長い時間運転した時など、身体がつかれてしまったことを思い出します。
そうです、自分の手を握る、つまりグーの状態に近くなるほど、身体が固まって呼吸が窮屈になります。
逆に、手をパーにして、しかも五指を伸ばすと、身体が伸び伸びして深い呼吸が出来るのです。
そこで、社交ダンスを踊る時にも、皆さんは気がついているでしょうか、手のひらを伸ばすことはとても重要なのです。
ワルツなどのスタンダード種目では、男性の左手と女性の右手はしっかりと五指を伸ばしてから組むようにしてください。
多くの皆さんは、手のひらをあまり伸ばさないで組んでいるようです。
男性の右手と女性の左手も、指をしっかり伸ばして相手の身体にコンタクトしてください。
それだけでも、前より身体が伸び伸びと踊れるようになります。
ルンバなどのラテン種目でも、もちろん男性の左手と女性の右手はしっかり伸ばしてから握ること、男性の右手と女性の左手、つまりフリーアームは更に大事で、五指をしっかり伸ばして動作を行わないと、伸び伸びとした美しいアームの動きは絶対に出来るようにはなりません。
もちろん、シャドウ練習をする時にも、五指を伸ばして踊るように気をつけてください。
これは、普段からの意識が必要で、時々気がついたら手の五指を伸ばすように心掛けると良いですね。
私は毎朝、教室の窓から外を歩いている人を見ています。
物を持っていない手は、99%の人は手を軽く開いて歩いていますが、ごくたまに手をグーにして歩いている人を見かけますが、そういう人は皆かなりの高齢の方です。
ところが先日、珍しいことに、20代くらいの若者がグーで歩いていました。
ただし、その人は怪我をしているのでしょう、足に包帯をして、足を引きずるようにして歩いていました。
きっと、身体にいつもと違った力が入っていたのでしょう。
小股の切れ上がったいい女
現在では、あまり使われなくなっているようですが、江戸時代あたりには「小股の切れ上がったいい女」という言葉がよく使われていたようです。
辞書で調べると、「和服を着た女性の、足がすらりと長く、粋な体つきであることをいう」等となっていますが、ここでいう「小股」という言葉が何を意味しているかの定説が一般的にはないようで、一つの謎となっているようです。
ネットで調べてみると、この言葉の「小股」についての解釈に苦労しているようで、「小股とは、脛(すね)から膝がしらにかけての部分である」とか、「小股とは、足の親指と人差し指の間」とか、はたまた「そのものずばり説」等々、諸説があるようですが、無理やりこじつけているようで説得力のある説明は見つかりません。
その中でも、少々説得力があると思われるのが、「『名詞跳びの修飾』というのがあって、『小』が『股』を飛び越えて『切れ上がった』にかかるので、『股がちょっと切れ上がった』という意味ではないか」という部分的な解釈です。
それでも、全体の説明にはなっていません。
そこで、3軸運動理論を思い出して下さい。
腰の中心軸(仙骨・骨盤底筋・恥骨・下腹筋)を上へ、左右軸(腸骨)を下へずらすと、腰の位置が少し高くなり、足が長く使えて、運動に適したバランスになるということ。
ですから、「股」とは、まさに骨盤底筋を主にした中心軸の底の部分のことである、と私は思います。
更に、ここでいう「小」とは女性に対するかわいらしさを意味し、そして「切れ上がった」の「切れ」はシャープさを表現しているのではないでしょうか。
この言葉は、江戸時代の、高価な和服に身を包まれた標準的なお姫様と言われる女性たちのイメージではなく、下町の自由で活発な女性に対してのイメージがありますね。
つまり、「小股の切れ上がったいい女」とは、腰の中心軸が上がっている姿であり、カッコ良く、しかし少々かわいらしくもあり、そして見るからに運動性に優れていそうな女性のことを言っているのではないか、と思います。
3軸運動を考えていて、こんなことを考えてしまいました。
女性の皆さん、中心軸を上げて「いい女」になりましょう。
男性も「いい男」になると思いますけどね。
肩の3軸をずらす
つぎに、肩の部分を説明します。
腰と同じように、左右の腕を動かした時に、3軸が固まっていては、つまり胸椎・胸骨に対して両鎖骨・両肩甲骨が固まっていれば(肩が固い状態)、身体の本体が不安定になってしまいます。
中心軸と左右軸の間に遊びを作ることにより、腕のさまざまな動きに対してからだの本体が常に安定していられるのです。
しかしこの時に、中心軸、つまり胸椎・胸骨が下に、左右軸、つまり両鎖骨・両肩甲骨が上にずれていると、肩が上がった、いわゆる「いかり肩」になってしまいます。
スポーツなどで、よく言われる「肩に力が入る」悪い状態です。
逆に、中心軸を上へ、左右軸を下にずらすように意識することが非常に重要で、そうすると「なで肩」となり、肩の力が抜けた「肩が柔らかい」という状態になり、背骨を上へ伸ばすことができます。
ここで注意すべきことは、肩と肩甲骨を下す時に、肩を回して前へ少しもぐりこませてしまうことです。
多くの方は、このような勘違いをしてしまうようですが、これでは背骨が上へ伸びないで、肩がロックされた状態になってしまいます。
肩の3軸のずれも、やはり実験で確かめることが出来ます。
誰かと腕相撲をしてみてください。
筋肉の量やテクニック(手首を巻き込む)などの諸条件があるので、相手との勝ち負けは気にしないで、ここでは守り専門にしてください。
最初に、自分の腕に力を入れて、つまり肩を固めた状態で相手に攻撃してもらってください。
こらえられても、負けてもどちらでも構いませんが、しっかりやってみてください。
次に、身体の中心軸を上に、肩と肩甲骨を下にずらしてやってみてください。
このようにすると、さっきより自分の腕に力が感じられませんね。
今回も、こらえられても、負けてもどちらでも構いませんがしっかりとやってみてください。
うまくずらせると、相手は、あなたの今回の方が前よりも力が入っていないのに、手応えがしっかりしていると感じるはずです。
つまりそれは、腕の力ではなく、身体の使い方の違いから腕がしっかりと使えているのです。
これこそが、「力より技」なのです。
腰の3軸をずらす
身体を3軸に分けることが理解出来たら、その3軸をどのように動かすかが問題になります。
最も基本的で重要なことは、中心軸を上へ、左右軸を下へずらすことです。決して、3軸を固めてしまわないことです。
つまり、中心軸とは身体の本体の部分であり、左右軸はこの身体の本体を移動させる働きをします。
まず、腰の部分から説明します。
腰の3軸が固まっていては、つまり骨盤の両腸骨と仙骨とが固まっていれば(腰が固い状態)、左右軸の脚を動かした時に、身体の本体が不安定になってしまいます。
中心軸と左右軸の間に遊びを作ることにより(腰が柔らかい状態)、脚のさまざまな動きに対して身体の本体が常に安定していられるのです。
この時に、中心軸、つまり仙骨・恥骨が下に、左右軸、つまり両腸骨が上にずれていると、腰は柔らかくても、よく言われる「へっぴり腰」「腰が抜けた」状態になり、運動する上での悪い形になります。
逆に、中心軸を上に、左右軸を下にずらすように意識することが非常に重要で、そうすると「腰が入った」状態になり、良い姿勢で、力が入り過ぎないで、身体全体がしっかりした、運動する上での最も重要な基本形となります。
この時の腰の感覚が、よく言われる「丹田に意識を持つ」という状態だと私は考えます。
ここで気をつけることは、腸骨が下にずれないで、前へもぐりこんでしまうことです。
これだと、ヒップが落ちて、背中が丸まった姿勢になってしまいます。
次のような実験をしてもらうと、腰が入った良い状態が理解できると思います。
最初に、普通にして、或は中心軸を下に、左右軸を上にずらすように意識して、両脚を少し開いて立ってみてください。
その状態で、誰かに前からドンと肩あたりを強く押してもらってください。 たぶん、バランスが崩れて、グラグラっと後へ崩れてしまうかもしれません。
次に、今とは逆に、ここで説明しているように身体の中心軸を上へ、左右軸を下へずらすように意識して同じことをやってもらってください。
力を入れて身構えなくても、足が床に吸いついているかのように、バランスが崩れなかったら、その時あなたは腰の3軸のずれが出来ているのです。
身体を3軸に分ける
私たちの身体を2つの部分に分けるとすると、皆さんはどのように分けるでしょうか。
上と下、右と左、前と後、内と外・・・いろいろと考えられますが、多くの方は上と下、つまり上半身と下半身とに分けるのではないでしょうか。
それは身体のヨコ割りということで、現在、官公庁などではタテ割り行政が批判されていて、ヨコ割り行政にするように、などと言われていますね。
運動をするときにも、下半身をしっかりさせて上半身を動かす、武道や健康法などではそれを“上虚下実”と言ったりしますが、それが一般的、常識的な教え方だと思います。
しかし私は、身体を上半身と下半身に分けてしまうと、運動の動きが重くなり、特に身体を回転する場合は、身体をねじる動作になってしまい、運動のバランスが悪くなってしまうと考えています。
運動をする場合には、身体をタテ割りにして身体の動きを考える、そして回転する時には身体を“ずらす動作”をすることが重要であると考えます。
そこで、どのようにタテ割りをするかを説明します。
身体の中にタテに3本の軸をイメージしてください。
1番目の軸は、頭のてっぺんから尾骨まで、具体的にいうと、頭蓋骨から頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨、その先は骨がないので骨盤底筋という筋肉群でつないで身体の前面に回り込み、恥骨、次も骨がないので下腹筋、上腹筋とつないで胸骨、胸鎖乳突筋などの筋肉でつないで、頭蓋骨にループ状に戻ってくる身体のセンターラインです。
センターと言っても、背骨だけではないことが重要です。
私はこれを、第1軸、或は中心軸と言っています。
2番目の軸は(左右どちらからでもよいのですが)、左上肢から、左肩、左肩甲骨、左鎖骨、そして直接つながっていませんが、左腸骨、左下肢へと続くライン、私はこれを第2軸、或は左軸と言っています。
そして、3番目の軸は同じく右側のライン、私はこれを第3軸、或いは右軸と言っています。
上体を作っているのが第1軸で、第2軸と第3軸で身体を動かすのです。
重要なことは、いかにこの3つの軸をバラバラに、そして関連をもたせて動かすかということになります。
3軸運動理論
私はこれまでに、社交ダンスの踊り方として2軸という言葉を使ってきましたが、同じような考え方や言葉は他にもあるようです。
しかし、2軸という言葉は私が知る限りでは、平成15年に京大大学院人間・環境学研究科の小田伸午助教授が出版した「運動科学」という本の中で使われたのが最初だと思われ、この本を読んで、まさに社交ダンスを踊る時の身体の使い方の本質をあらわすものだと考えて、私も社交ダンスで使ってきたものです。
一方で、バレエ経験のある生徒さんたちやバレエ関係の書籍には、“センター”(2軸に対して1軸といえるでしょうか?)という言葉が有名で、よく使われているようです。
私も、バレエの長い歴史から生まれたこのセンターという言葉は、ものすごく重みのある素晴らしい言葉だと思います。
ただし、センターという言葉は、どちらかというと身体のつくり方を表していて、2軸という言葉は、動く時の身体の使い方を表しているという、微妙な違いがあると考えます。
これまでは、社交ダンス教師として、背骨を伸ばして姿勢を良くして動くことは、当り前であると考えてきたので、あえてセンターという言葉を使ってこなかったのですが、なかなか生徒さんたちにはその感覚が伝わりにくい、或は他のことを考えていると忘れてしまいがちになる、と感じてきました。
そこで、社交ダンスのいろいろな技術を皆さんに伝える上では、やはり、センターという意識を伝えないといけないのかな、と考えるようになりました。
これからは私独自の、2軸とセンターを合わせた、“3軸運動理論”というものを展開していこうと考えています。
レッスンが終って
学院のホームページがリニューアルされました。
内容はあまり変わっていませんが、以前よりシックに、大人っぽくなったのではないでしょうか。
これからは、写真を多く、記事も増やしていきたいと思っていますので、皆さん、今までと同様に宜しくお願い致します。
今夜のクラスは専科でしたが、種目はひと月単位ではなく、不規則にやっています。
今月はルンバのベーシックだけをやっていましたので、少々飽きてきたのではないかと考え、来月から種目を変えることにしていました。
相変わらず、今夜もメンバー全員がベーシックばかりを一生懸命に練習していました。
そして、レッスンが終わって、一人の生徒さんが「先生、私今までルンバが大嫌いだったんですけど、今月で好きになりました」と嬉しそうに言ってくれました。
私もレッスン中に、皆良くなってきたな、と思って見ていたのですが、本人たちもしっかりと手ごたえを感じてくれていたのですね。
別の生徒さんが「先生、来月は何をやるのでしょうか」と聞いてきたので、私はその場の雰囲気を感じて「もう2・3回ルンバをやりましょうか」と答えると、皆大喜びしてくれました。
こういう時が、教師としての私のとても嬉しい時なのです。
言葉について
日本語の語彙(い)の数は50万語以上とされていて、世界でもトップクラスの語彙の多い言語だということです。
これは、世界に対して、日本の文化の誇れる一面ではないかと思います。
しかし、私のボキャブラリーの貧弱さを充分に認めたとしても、それでもダンスを教える時に感じるのは、身体の動きの微妙な感覚を表現するには、語彙の数が足りないな、ということです。
ですから、レッスン中にどういう言葉を使ったらよいかということには、常に気を使っています。
日常で、「押す」という言葉を使いますが、ダンスのレッスンでもよく使われるようです。
例えば、ルンバを踊っている時に、男性が女性を後退させようとして、左手で女性の右手を押すように、という言葉を聞くことがよくあります。
しかしこの場合、私は簡単に“押す”という言葉は使わないようにしています。
「自分の腕を伸ばしてください。そうすれば、相手に後退するようにという信号が送られますよ。」というような、少々面倒くさい言い方をします。
そうすると、相手には強い力ではない、“押すような”フワッとした力が伝わると思うのです。
私が皆さんに伝えたいことは、“押すような”動作であって、“押す”動作ではないのです。
話が変わりますが、掲示板8月26日付のK氏のご意見には99%賛同いたします。
では、残りの1%は何かというと、誠に申し訳けないのですが(平身低頭)、“張り合い”という言葉です。
この“張り合い”という言葉は、K氏も感じているように、“押す”という言葉と同じように、相手に対して強い力で働き掛ける、というイメージを皆さんに感じさせてしまうのではないかと危惧してしまいます。
私はこの場合、“ずらす”という言葉や、“主働力と拮抗力”(主働力を生かす為の拮抗力という意味で使っています)という言葉を使っているのですが、どうでしょうか。
言葉は大切で、今日の人類の繁栄は言葉なくしてはありえなかったでしょう。
ただ、言葉が先にあるのではなくて、感情や感覚が先にあってそこから言葉を考える、ということが何事においてもとても大事なことではないか、と私は思います。
下腹筋と腸腰筋の拮抗力
そこで、身体をしっかりと伸ばして動かす為には、下腹筋と腸腰筋をどのようにシンクロさせて使うかということになります。
身体の後面における仙骨に相当するのが前面の下腹筋であり、又、後面における左右の腸骨に相当するのが前面の左右の腸腰筋だと考えてください。
この2つの筋肉を拮抗させて使うことが重要になります。
つまり、どのように動く場合でも常に、真ん中の下腹筋は上への力を働かせ、左右の腸腰筋は下への力を働かせるということです。
つまり、上半身は上へ、両脚は下へということになります。
身体が上がる時には、下腹筋の上への力が勝る為に下腹筋が主働力となり、腸腰筋が拮抗力となって、全体としては上がりますが、腸腰筋はあくまでも下への働きを失っていません。
逆に、身体が下がる時には、腸腰筋の下への力が勝る為に腸腰筋が主働力となって、下腹筋が拮抗力となり、全体としては下がることになりますが、下腹筋は上への働きを失っていません。
ところが、一般的によく見られる状態は、身体を上げる時に例えば膝を伸ばす時には、脚が主働力になり、つまり腸腰筋の方が主働力となってしまい、下腹筋と腸腰筋との間に拮抗力が働かずに緩んでしまっています。
これでは、上半身が伸びなくなってしまいます。
逆に、身体を下げる時に、例えば膝を曲げる時には、下腹筋が下に落ちてしまい、両方の間に拮抗力がなくなり、つまり腰が緩む、抜けるという状態になってしまいます。
腹直筋と腸腰筋
私たちが身体を動かす時には、腰周辺の動かし方が重要なポイントとなります。
今回も、少し難しいかもしれませんが、よく理解して身につけると、身体と踊りのグレードが数段上がってくると思います。
腰の動作ということでは、以前に仙骨と腸骨について考えましたが、これはどちらかというと身体の後面の動きなので、今回は腰の前面の動きについて考えてみます。
腰の部分の前面には恥骨以外に骨がないので、ここでは筋肉である腹直筋(一般には腹筋と言われています)と腸腰筋が登場します。
皆さんに「腹直筋は、どのあたりにある筋肉だと思いますか?」と質問すると、多くの方は、お臍のあたりから胸骨或いは肋骨の下あたりまでと答えます。
テレビなどで腹直筋自慢の人たちが、たくましく割れた腹直筋を見せる時に、皆パンツをはいていて、お臍のあたりから上を見せていますから、皆さんもそこが腹直筋だと思うのは当然だと思います。
しかし、実際には腹直筋とは、下は恥骨から上は胸骨・肋骨までの長い筋肉なのです。
ですから、腹直筋を自慢する方は、パンツをはかないで恥骨の上から腹直筋を全部見せてもらいたいですね・・・(冗談)
なぜこのような話をしたのかというと、 腹直筋の上部と下部では働きが少し違うからです。
上部は胸骨・肋骨を持ち上げて胸郭を広げる等の働きがあり、下部は恥骨を通して骨盤の動きをコントロールする働きがあるのです。
そこでこれからは、腹直筋をお臍あたりを境にして、上部を上(うえ)腹筋、下部を下(した)腹筋と区別して言うことにします。
一般によく意識されているのは上腹筋ですが、あまり知られていない下腹筋こそとても重要なのです。
次に、これも非常に重要な筋肉である腸腰筋について説明します。
腸腰筋は腸骨筋・大腰筋・小腰筋の3つの筋肉の総称で、これらの3つの筋肉はインナーマッスルであって、腰の中の方にあるので、普通では手で触ることはできません。
腸骨筋は腸骨と大腿骨の最上部を繋いでいる筋肉であり、大腰筋は腰椎あたりから大腿骨の最上部、小腰筋は腰椎あたりから腸骨の下部を繋いでいる筋肉です。
解剖学やWikipediaでは、“脊柱を前屈させる筋肉”などと説明していますが、運動学的にみると、股関節から脚を動かすための最重要な筋肉だと私は考えます。