朝のひと時

毎朝、私は教室には9時頃出て、レッスン開始までの1時間くらいをいろいろな準備に充てています。

気に入ったダンス音楽を聴きながら、柔軟運動をし、今日のレッスン内容を考えたり、ダンスの身体の使い方を研究したり、学院長日記を考えたりと、のんびりした時間を過ごしています。

又、窓の外を出勤中の若い人たちやウォーキングをしている中高年の人たちを眺める時もあります。

あの歩き方は悪い、あの歩き方は素晴らしい、などと品定めをします。

その中でも、ウォーキングの人たちの歩き方は、感心しない歩き方をしている方が意外と多いと感じています。

 

教室の窓から見下ろすと目の前には橋がありますが、毎朝その上の電線には100羽以上のハトが留っています。

そのハトたちが皆、同じある方向を向いて留っているのです。

それは何故かというと、9時半頃になると、橋の上に餌をあげるおじいさんが来るので、その方向を向いて皆で、まだかまだかとじっと待っているからなのです。

1つ発見した事は、私たちは遠くからはハトを識別できないのに、ハトは人間を識別できるのだということです。

そのおじいさんが向こうから歩いてくると、何十羽というハトが飛んで行って、おじいさんのまわりを嬉しそうに飛び回るからです。

それだけでなく、橋の下にもたくさんの魚や水鳥が集まってきているのです。

ハトの糞害を言う方もいると思いますし、それで困っている方も多いと思います。

しかし、ただ眺めているだけで無責任とは思いますが、その光景を眺めていると、朝から何かとても嬉しくなってしまうのです。

ハトも、魚も、水鳥も、おじいさんも、きっと1日のうちで最も楽しいひと時なのでしょう。