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2011年6月

京王線に乗って

 「どこへ行くにも自動車」生活の私ですが、時々京王線に乗って新宿まで出かけることもあります。
たまに1人で電車に乗っても、いろいろと考えていると、結構退屈はしないものですね。
例えば・・・車内を見渡すと、背中を丸めて座っている人の多いことに目が向いてしまいます。
男性の多くは、足の爪先を外に開いて座っていますが、座った(つまり腰が抜けた)状態で爪先を外に開くと、背骨を伸ばしにくくなるからで、背中が丸まるのは当然のことと思います。
将来の頸椎症、腰痛、膝関節症等の予備軍だな、或はもうすでに痛めているかもしれないな、などと想像してしまいます。
逆に、女性の多くは、足の爪先を内に向けている方が多く、男性の外向きよりは少しはましかな、というところです。
そして、たまに、両足の爪先を平行にしている方を見かけます。
シートに深く座って、腰巾に膝を少し広げて(ミニスカートの女性は無理かな?)、その巾で両足の爪先を真っ直ぐ前に向けて座ると、背骨を真っ直ぐに伸ばして正しく座れます。
そういう人を見ると、きっとこの方は身体が健康なんだろうな、と思います。

 新宿駅について、駅構内や地下道を歩いていても、同じように、向かい側から歩いてくる人の爪先に目が行きます。
やはり、爪先を外に向けて歩いている人が圧倒的に多いのです。
これも、脚を腰巾にして、爪先を真っ直ぐ前方に向けて歩くと、姿勢良く、疲れないで、そして速く歩けるのになあ、と思います。
これらの足の使い方は、社交ダンスのスタンダード種目を踊る時の基本となる、“2軸2トラック”歩行ということになります。

 生徒さんからも「最近は、歩いている人の姿勢や歩き方に、自然に目が行ってしまう」という話をよく聞くようになりましたが、私と同じような感覚になってきているのかな、と内心しめしめと思っています。

たかが鎖骨されど鎖骨(3)

 鎖骨をずらす話をしていますが、鎖骨に意識を持ってくると上体に力が入りすぎてしまうかもしれません。
そこで、鎖骨を充分に意識出来るようになってきたら、身体全体をフワッとさせるようにすると柔らかく踊れるようになります。
他にも、ほんの少し鎖骨をずらしただけで、身体の動作が非常に向上することがたくさんありますが、又の機会にお話しすることにします。

 私が、社交ダンスを教える上で鎖骨に注目するようになったきっかけは、以前にヴァイオリンを習っていた時でした。
その時、先生が手を使わなくても、あごと左鎖骨だけで簡単にヴァイオリンを支え、かつ操作することができることにとても驚きました。
ヴァイオリン奏者ほど、鎖骨を意識して使っている人は他にいないのではないでしょうか。
皆さんもちょっと想像してみてください。
左へ大きなラインを出してワルツを踊っている女性と、ヴァイオリン奏者の左へのラインはすごく似ていませんか。
ヴァイオリンの方があごで挟んでいる分、いくらか顔が立っているようではありますが。

 “整体”では、身体の異常を知る為に鎖骨の動きを探ったり、或は鎖骨の可動性がいい人は身体の動きが相当良くなる、と言います。
リンパマッサージでは、1番大切なリンパ節は鎖骨リンパ節、特に左鎖骨リンパ節だということです。
社交ダンスは健康に良い、とはよく言われていますが、ただカロリーを消費するので健康に良いというのでは社交ダンスの本質が解っていないと思います。
健康に、楽しく、そしてより美しく踊る為には、身体の各関節を上手く合理的に使うこと、その為には鎖骨にもっと目を向けてはいかがでしょう。

たかが鎖骨されど鎖骨(2)

 スタンダード種目には、大きく分けて、右回り系のステップと左回り系のステップがあります。
例えばワルツでいうと、右回り系のステップの基本がナチュラルターンで、左回り系のステップの基本がリバースターンです。
多くの皆さんは、この2つのステップは、右と左と全く逆に同じ動作をしていると思っているのではないでしょうか。
しかし、鎖骨のわずかな動きで考えると、微妙に右と左では違う動作をしているのです。
“左鎖骨前、右鎖骨後”で鎖骨をずらしていると、左足も右足も鎖骨から動かすという前提で、結果的に、左足前進は少し大きくなり、右足前進は少し小さくなります。
もちろん、左足後退は少し小さくなり、右足後退は少し大きくなります。
これはほんの少しのことですが、とても重要なことです。

 そういう訳で、ステップは大きめにした方が良いのですが、何でもかんでも大きくではまずいのです。
ナチュラルターンの男性の1歩目の右足を大きくとり過ぎると、“右鎖骨前、左鎖骨後”になってしまい、その結果左足の2歩目が小さくなり、女性に対して壁側に回り込めなくなっている男性を多く見かけます。
逆に、リバースターンの男性の1歩目の左足は、鎖骨のずれを利用すると大きなステップになり、2歩目は女性に対して中央側に回り込む必要がないのでやや小さいステップで良いのです。
もちろん、女性のステップにも同じことが言えます。
ですから、どちらかというと、ナチュラルターンは2歩目にスイングがかかり、リバースターンは1歩目にスイングがかかる感じになるのではないでしょうか。

 つまり、男性と女性が互いに左にずれて組んでいるので、左回転と右回転が微妙に違い、それに対応する為に鎖骨のずれが重要になってくるのです。
他の種目や他のステップでも、すべて同じことが言えます。

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