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2013年1月

仙腸関節

正しい姿勢を作る、つまり背骨を伸ばすには仙骨をしっかり固定する為にお尻をしめると言いましたが、上手くやらないと、この状態では動けなくなってしまいます。
そこで、正しい姿勢を作ってスムースに動く為に、骨盤についての正しい知識が必要になります。
股関節によって脚につながっている左右の腸骨を、中央の仙骨に対して固定しないように上手く動かすと、上体が安定して効率良く歩けます。
つまり、足を動かす時には腸骨が動きますが、それに独立して仙骨が動くことによって、背骨が安定して動けるのです。
逆に、仙骨と腸骨がくっついたまま歩くと、安定が悪く、以前にお話しした1軸歩行になってしまいます。
そして、その仙骨と腸骨をつないでいるのが仙腸関節です。
この仙腸関節の微妙な動きが仙骨と腸骨の働きを調整しているので、その構造を少し説明します。

腰の後方で仙骨と腸骨を強靭な靭帯(じんたい)によって結んでいるのが仙腸関節です。
動きの少ない関節ですので、一般にはほとんど意識されていないのですが、この関節は微妙に動く為にそのわずかな動きが非常に重要になってきます。
女性の出産時にこの関節の動きが増加するということですので、男性より女性の方が可動性が良い可能性も考えられますね。
股関節についての解説はよくありますが、この仙腸関節の動きについては、よほどの専門書でないと解説していないように思いますが、仙腸関節はとても重要な関節だと思います。


 

 

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  仙骨と腸骨との動きに関係する筋肉としては、腸腰筋の一部、大殿筋、梨状筋、深層外旋六筋などが考えられますが、今回はその考察は省略いたします。

 

仙骨と正しい姿勢

ダンスで身体をどう使うか、という以前に、日常の生活で身体をいかに使うか、ということを先に考えることも大事だと思います。
日常の生活で上手く身体を使っていればダンスは確実に上達するし、ダンスが上達すれば日常の身体の使い方や身のこなしが良くなってくると思います。

正しい姿勢の第1条件は背骨を伸ばすことになり ますが、姿勢の悪い方は背骨の正しい伸ばし方がわからないのではないかと思います。
ただやみくもに背骨をのばそうとしてもだめです。
胸椎から伸ばそうとしても力ばかり入って実際には伸びないし、腰椎から伸ばすと背中が反って出っ尻りになってしまいます。
背骨をしっかりと気持ちよく伸ばすには、仙骨から腰椎、胸椎、頸椎という順に上に伸ばしていきます。
その場合、両足で立っている時に重要なのは、仙骨がしっかりしていることです。

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仙骨をしっかりさせるには、骨盤を開く、つまり両方の腸骨でお尻を締めるようにすると仙骨がしっかりと固定されるので、背骨が上へ伸びるのです。 
私が生徒さんの背骨を伸ばす時には、両足のかかとをつけ、爪先を90度くらいに開いて立たせてから、両手で耳の下の付け根あたりを挟んで、グッと上へ持ち上げます。
当然、持ち上げている私は、自分の腸骨で仙骨をしっかりと押さえていないと相手を伸ばすことはできません。
上手く伸びると、伸ばされた方は、気持ち良く感じると共に、仙骨の位置を身体の中に感じると思います。

正しく立つことの応用として、“お辞儀をすること”があります。
日常では、頸椎からとか、胸椎からとかで簡単にお辞儀をしていますが、お辞儀が仕事の、例えばホテルマンなどは、仙骨から背中を倒して、とてもきれいにお辞儀をしますね。

 

仙骨の研究

ダンスを踊る上で、あまり一般的には意識されていないのですが、“仙骨”という骨がとても大事な働きをしています。
そこで先ず、仙骨について説明してみます。

仙骨とは、 2つの顔を持った骨なのです。
先ず1番目は、仙骨とは背骨(解剖学的には脊柱)の一部であって、その背骨は上から7つの頸椎、12 の胸椎、5つの腰椎、仙骨、尾骨から成っています。
仙骨は私たちが生まれた時には5つの骨であったものが、大人になるにつれて1つの骨に固まってしまいます。
これは、人間が直立姿勢をとるようになって、上体の重みがすべて仙骨にかかるようになってしまったという人間の進化の過程をたどっているのではないか、と私は考えます。
ですから、背骨としての仙骨の働きは、上体の体重を受け止めて骨盤から脚に伝えること、正しい姿勢を作ること、そして背骨は首の動きと連動しますので、首の動きにも大きな関わりをもっています

 

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一方、仙骨は骨盤にも属しています。
私は骨盤と簡単に言っていますが、正確には2つの腸骨、仙骨、坐骨、恥骨から成っていて、そのうちの腸骨が股関節によって脚に繋がっています。
仙骨は仙腸関節によって2つの腸骨の間に挟まれていて、腸骨の動き、つまり脚の動きに重要なかかわりがあります。
仙骨は知名度が低いわりには、ずいぶんとたくさんの仕事をこなしていますね。
つまり、背骨と骨盤が繋がっている位置にあるのが仙骨ですので、私たちの上体の動きと下半身の動きと両方の仕事をしているのです。

今回は、仙骨の位置をしっかりと頭に入れておいてください。

 

 

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京王線に乗って(2)

昨年のクリスマスパーティの2次会で、何人かの生徒さんから「いつも学院のホームページを見ています」「最近は学院長日記を書いていませんね。」というような事を言われ、嬉しいやら恥ずかしいやら、複雑な思いをいたしました。
ダンスの技術は文字に表しにくいということもあってやや悩んでしまい、、昨年はほとんど日記を書かなかったのですが、レッスンを受けている学院の生徒さんに解ってもらえるだけでもよいから、今年は頑張ろうと考えています。


そこで・・・私が時々京王線に乗ると暇にまかせて車内を観察する癖がついているという、1年半くらい前のブログの続きです。
先日、新宿からの帰りに車内が混んでいたので、途中の駅まで吊り革につかまって立って帰ってきました。
私は吊り革につかまる時は、いつも3角形の上の革の部分につかまります。
いや、つかまるというより握る感じになります。
しかし、まわりを見渡すと、ほとんどの方は3角形の底辺の部分につかまっていますね。
つまり、4本の指で引っ掛けている・つかんでいる感じです。
皆さんも電車に乗った時に、両方を比べてみてください。
きっと、吊り革を握っている方が僅かですが肩が楽で、電車に揺られた時も身体が安定していることが解ると思います。
もちろん、仕事で疲れている時や身体の具合が悪い時などは別です。

身体操法的に考えると、吊り革のデザインには一考の余地があるのではないかと思います。
もう1つ付け加えると、吊り革が短くなるように持った方が更に楽になりますよ。

以前に、手の動作で「つかむ・引っ掛けるのは力、握るのは技」と書きましたよね。
皆さんはせっかく社交ダンスで技を勉強しているのですから、背骨を伸ばして歩くことに気をつけるのはもちろん、日常の他の動作にも少しづつ注意をしてみてはどうでしょうか。

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