仙骨と健康

私の周辺では、社交ダンスを習うと健康になるという話をよく聞きます。
その反面、ジャズダンスを教えているある知人から「社交ダンスをしている人は皆、身体のあちこちが悪くなるそうですね」と言われて、ガックリしてしまった事がありましたが、このような世間の評価があるのも事実なのでしょう。
運動不足の人が社交ダンスを習うようになって、良い運動が出来、健康になることはありますが、これは社交ダンスに限ったことではなく、ジョギングする人も、他のダンスを習う人も、スポーツをする人も初期的には皆同じだと思います。
しかし、長期的には、スポーツでは目的の為に身体を無理に使うことで身体を多かれ少なかれ壊すことが宿命的にあると思いますが、社交ダンスではそのようなことがあってはいけないのです。
ところが、社交ダンスでも間違った身体の使い方をすると、健康になるどころか、逆に身体を悪くすることになります。
いわゆる “スポーツダンス”などと言っている人たちにこれは多いと思います。

「腰痛で病院に行ってもなかなか治りません。治ってもすぐに再発するという方が多い。それは、腰痛だから腰椎に原因があるという前提で診断するからであって、西洋医学ではいまだに確立した治療法を持っていないのです。 腰痛・椎間板ヘルニア・膝痛・頸椎症などの原因は、ほとんどが仙腸関節が固まっているからで、仙腸関節をゆるめれば99%治ります」と書いてある本を、最近読みました。
もちろん99%とは信じられませんが、私は以前から、“肉より骨”と言って、筋肉よりも、いかに骨、つまり関節を動かすかが大事であるかということを言ってきましたので、この本の内容にはとても共感を覚えました。
その本をすべて鵜呑みにはできませんが、私自身、過去現在にわたって、それらの関節痛というものに悩まされたことがないということと、現在私がある期間以上個人レッスンをしている生徒さんにも、そのような関節痛に悩んでいる方はいないようだということを考え合わせると、やはり仙腸関節の重要性は真実であると思います。
逆に、生徒さんの中には、以前痛めていたのが良くなってきたという方は何人もいます。

仙腸関節をより上手く使って踊るように練習していけば、社交ダンスが上手くなるだけでなく、身体に柔軟性が出来てきて、さまざまな関節痛を経験することがなく、或いはすでに関節痛になっている方は自然に良くなってきて健康な身体になる、と私は確信しています。