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学院長ブログ

仙腸関節

正しい姿勢を作る、つまり背骨を伸ばすには仙骨をしっかり固定する為にお尻をしめると言いましたが、上手くやらないと、この状態では動けなくなってしまいます。
そこで、正しい姿勢を作ってスムースに動く為に、骨盤についての正しい知識が必要になります。
股関節によって脚につながっている左右の腸骨を、中央の仙骨に対して固定しないように上手く動かすと、上体が安定して効率良く歩けます。
つまり、足を動かす時には腸骨が動きますが、それに独立して仙骨が動くことによって、背骨が安定して動けるのです。
逆に、仙骨と腸骨がくっついたまま歩くと、安定が悪く、以前にお話しした1軸歩行になってしまいます。
そして、その仙骨と腸骨をつないでいるのが仙腸関節です。
この仙腸関節の微妙な動きが仙骨と腸骨の働きを調整しているので、その構造を少し説明します。

腰の後方で仙骨と腸骨を強靭な靭帯(じんたい)によって結んでいるのが仙腸関節です。
動きの少ない関節ですので、一般にはほとんど意識されていないのですが、この関節は微妙に動く為にそのわずかな動きが非常に重要になってきます。
女性の出産時にこの関節の動きが増加するということですので、男性より女性の方が可動性が良い可能性も考えられますね。
股関節についての解説はよくありますが、この仙腸関節の動きについては、よほどの専門書でないと解説していないように思いますが、仙腸関節はとても重要な関節だと思います。


 

 

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  仙骨と腸骨との動きに関係する筋肉としては、腸腰筋の一部、大殿筋、梨状筋、深層外旋六筋などが考えられますが、今回はその考察は省略いたします。

 

仙骨と正しい姿勢

ダンスで身体をどう使うか、という以前に、日常の生活で身体をいかに使うか、ということを先に考えることも大事だと思います。
日常の生活で上手く身体を使っていればダンスは確実に上達するし、ダンスが上達すれば日常の身体の使い方や身のこなしが良くなってくると思います。

正しい姿勢の第1条件は背骨を伸ばすことになり ますが、姿勢の悪い方は背骨の正しい伸ばし方がわからないのではないかと思います。
ただやみくもに背骨をのばそうとしてもだめです。
胸椎から伸ばそうとしても力ばかり入って実際には伸びないし、腰椎から伸ばすと背中が反って出っ尻りになってしまいます。
背骨をしっかりと気持ちよく伸ばすには、仙骨から腰椎、胸椎、頸椎という順に上に伸ばしていきます。
その場合、両足で立っている時に重要なのは、仙骨がしっかりしていることです。

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仙骨をしっかりさせるには、骨盤を開く、つまり両方の腸骨でお尻を締めるようにすると仙骨がしっかりと固定されるので、背骨が上へ伸びるのです。 
私が生徒さんの背骨を伸ばす時には、両足のかかとをつけ、爪先を90度くらいに開いて立たせてから、両手で耳の下の付け根あたりを挟んで、グッと上へ持ち上げます。
当然、持ち上げている私は、自分の腸骨で仙骨をしっかりと押さえていないと相手を伸ばすことはできません。
上手く伸びると、伸ばされた方は、気持ち良く感じると共に、仙骨の位置を身体の中に感じると思います。

正しく立つことの応用として、“お辞儀をすること”があります。
日常では、頸椎からとか、胸椎からとかで簡単にお辞儀をしていますが、お辞儀が仕事の、例えばホテルマンなどは、仙骨から背中を倒して、とてもきれいにお辞儀をしますね。

 

仙骨の研究

ダンスを踊る上で、あまり一般的には意識されていないのですが、“仙骨”という骨がとても大事な働きをしています。
そこで先ず、仙骨について説明してみます。

仙骨とは、 2つの顔を持った骨なのです。
先ず1番目は、仙骨とは背骨(解剖学的には脊柱)の一部であって、その背骨は上から7つの頸椎、12 の胸椎、5つの腰椎、仙骨、尾骨から成っています。
仙骨は私たちが生まれた時には5つの骨であったものが、大人になるにつれて1つの骨に固まってしまいます。
これは、人間が直立姿勢をとるようになって、上体の重みがすべて仙骨にかかるようになってしまったという人間の進化の過程をたどっているのではないか、と私は考えます。
ですから、背骨としての仙骨の働きは、上体の体重を受け止めて骨盤から脚に伝えること、正しい姿勢を作ること、そして背骨は首の動きと連動しますので、首の動きにも大きな関わりをもっています

 

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一方、仙骨は骨盤にも属しています。
私は骨盤と簡単に言っていますが、正確には2つの腸骨、仙骨、坐骨、恥骨から成っていて、そのうちの腸骨が股関節によって脚に繋がっています。
仙骨は仙腸関節によって2つの腸骨の間に挟まれていて、腸骨の動き、つまり脚の動きに重要なかかわりがあります。
仙骨は知名度が低いわりには、ずいぶんとたくさんの仕事をこなしていますね。
つまり、背骨と骨盤が繋がっている位置にあるのが仙骨ですので、私たちの上体の動きと下半身の動きと両方の仕事をしているのです。

今回は、仙骨の位置をしっかりと頭に入れておいてください。

 

 

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京王線に乗って(2)

昨年のクリスマスパーティの2次会で、何人かの生徒さんから「いつも学院のホームページを見ています」「最近は学院長日記を書いていませんね。」というような事を言われ、嬉しいやら恥ずかしいやら、複雑な思いをいたしました。
ダンスの技術は文字に表しにくいということもあってやや悩んでしまい、、昨年はほとんど日記を書かなかったのですが、レッスンを受けている学院の生徒さんに解ってもらえるだけでもよいから、今年は頑張ろうと考えています。


そこで・・・私が時々京王線に乗ると暇にまかせて車内を観察する癖がついているという、1年半くらい前のブログの続きです。
先日、新宿からの帰りに車内が混んでいたので、途中の駅まで吊り革につかまって立って帰ってきました。
私は吊り革につかまる時は、いつも3角形の上の革の部分につかまります。
いや、つかまるというより握る感じになります。
しかし、まわりを見渡すと、ほとんどの方は3角形の底辺の部分につかまっていますね。
つまり、4本の指で引っ掛けている・つかんでいる感じです。
皆さんも電車に乗った時に、両方を比べてみてください。
きっと、吊り革を握っている方が僅かですが肩が楽で、電車に揺られた時も身体が安定していることが解ると思います。
もちろん、仕事で疲れている時や身体の具合が悪い時などは別です。

身体操法的に考えると、吊り革のデザインには一考の余地があるのではないかと思います。
もう1つ付け加えると、吊り革が短くなるように持った方が更に楽になりますよ。

以前に、手の動作で「つかむ・引っ掛けるのは力、握るのは技」と書きましたよね。
皆さんはせっかく社交ダンスで技を勉強しているのですから、背骨を伸ばして歩くことに気をつけるのはもちろん、日常の他の動作にも少しづつ注意をしてみてはどうでしょうか。

プロ野球の話

今年のプロ野球セントラルリーグは巨人の独走状態になっていますが、巨人ファンの方々には毎日の暑さも比較的心地よく感じられ、一方、アンチ巨人の方々にはますます暑さが厳しく感じられていることでしょう。
その好調な巨人の中でも
阿部選手の活躍はひと際目立っていますが、彼が今シーズンの途中から急に成績が向上してきたのは、きっと技術的な何かを掴んだからに違いない・・・それは何なのだろうか、と私は考えていました。
そして、昨日のスポーツ新聞で次のような記事を見つけました。

阿部選手は今シーズンの初め頃に左足を痛め、そのまま試合に出場し続けているのですが、「けがをしたことは、何も悪いことばかりではなかった。今季前半戦から軸足の左足に体重の9割を乗せていたが、今では7割程度まで減らした。前は乗せすぎていたところもあった。逆に、いい感じになってきたよ。」 “けがの功名”で見つけた打撃スタイルが、好調の秘訣だ。(某スポーツ新聞)


体重のかけ具合の数値はその人の感覚なので明確には言えませんが、私も以前から、ダンスを踊る時に「片足に体重が9割以上のっている方が多いので、8割くらいが良いですよ」と言ってきましたが、野球でも体重のかけ具合の違いですごく結果が違ってしまうのですね。
そればかりでなく、一般的に日常でも片足に体重が乗り過ぎているようにも私は感じています。
私は、社交ダンスを踊る時には左右の“骨盤をずらす”ことによって片足への体重を8割くらいに出来ると考えていますが、たぶん、阿部選手も結果的に左右の骨盤をずらしているのではないかと思っています。

首と鎖骨

前回は首周辺の筋肉についてでしたが、今回は首と鎖骨の関連について考えてみます。
腕を動かす時の一番の基点となるのは鎖骨である、と以前からお話ししていますが、女性の美しい首のラインと動きを、或はラテン種目における個性的な顔の表情を陰で演出しているのも、鎖骨なのです。
もちろん、男性の首に関しても同じことが言えます。

左の方へ首を向ける時には、両鎖骨のうちの左の鎖骨を前に“ずらす
”、右へ首を向ける時には右の鎖骨を前に“ずらす”と、首にしっかりとした手ごたえを感じる位置が見つかります。
両鎖骨が並んでいたり、逆の鎖骨を前にずらしても首は安定しません。
スタンダード種目の女性の場合、顔の微妙な向きやネックラインを外見で決める方が多いようですが、それでは合理的な身体の使い方となっていない為に、上体に余分の力が入ったり、首が向いている方向に身体が捩じれたりして身体全体のバランスを壊してしまっています。
そして、顔の向きが変わる時には、必ず鎖骨の動きと連動して動かすことが重要となりますので、顔の向きを絶えず変えることを要求される女性は大変だと私は思っています。
男性では、右ホールドで女性を抱えている方を良く見かけますが、これは、首は左を向いているのに右鎖骨が前にずれているという典型的な悪い形です。
このように、首の動きと常に連動させて鎖骨を動かさないといけないのですが、ホールドに力が入っている人、肩が上がっている人や逆に下げ過ぎている人などは鎖骨が固まってしまい、首のラインと動きが悪くなり、顔の表情も無くなってしまうのです。

首を伸ばす

今年初めてのブログになります。
それでは、肩こりの話から始めましょう。
世の中には肩こりに悩まされている方は多いと思いますが、一般的にいって、首が伸びている方には肩こりはないように思います

それどころか、“鶴は千年、亀は万年”と言われるように、首が長い人は長生きするとも言われていますが・・・どうでしょうか。
力仕事をしている人が肩こりになるのはもちろん、ここでは日常の一般的な場合について考えてみます。

もし、首の筋肉が伸びていないと、背骨を吊り上げられない、つまり姿勢が悪くなりますので、身体全体が下がり気味になります。
すると、首の下の肩まわりの筋肉に力を入れて身体を支えることになる為に肩が凝ってきます。
但し、顎(あご)を上げて首を伸ばしたと勘違いされるケースが多いので気をつけてください。
そこで、具体的な筋肉について説明します。
人体筋肉図が手に入るようであれば、以下を確認してみてください。
首の後ろ側では“板状筋(ばんじょうきん)”という筋肉、横側では“胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)”という筋肉、前側では“顎舌骨筋(がくぜっこつきん)”“胸鎖舌骨筋”という筋肉が中心的に首を支えていますので、これらの筋肉を意識して使うように練習すると、確実に首が伸び、背骨を吊り上げることができます。
私がレッスンで、時々皆さんの首を持ち上げることがありますが、あれは板状筋を伸ばしているのです。
頸椎症をあちこちの医者に治療してもらったのに治らなかったのを、私が板状筋を伸ばして治ったという生徒さんもいらっしゃいます。
以上のように、首の筋肉を正しく使って首を伸ばすと、腕と肩を支えている筋肉群、つまり“僧帽筋”“三角筋”“大胸筋”から力を抜くことができます。
この3つの筋肉に力が入り過ぎることが、肩こりの原因になっているのですが、実は首の筋肉が上手く使えていないとも言えるのです。
首と肩周辺の筋肉については、私のレッスンを受けられている方には教室で実地にご説明していますが、これらの筋肉を具体的に知って、意識することにより、全身を使った柔らかい動きを身につけてきている生徒さんが最近増えていると思います。

今年もあと少し

日曜日に学院のクリスマスパーティが無事終了いたしました。
来場していただいた多くの皆さま、デモンストレーションに参加した生徒さん、そして司会やビデオ撮影その他でパーティを支えていただいた方々に厚くお礼を申し上げます。
全国的に社交ダンス人口が減少している中、学院のパーティへの参加者も年々少なくなっていましたが、今年は近年になく大勢の方に来ていただいて、とても賑やかでした。
とくに、男性と女性の人数の比率が良くて、いわゆる“壁の花”状態がほとんどなかったように思われました。
これは、近年のダンス人口の減少が、主に女性に見られる現象であって、適正な男女の比率に近づいていることを表しているのではないかと思われます。

パーティ後に学院の懇親会が行われましたが、司会の方の大活躍で、更に盛り上がりました。
その中で、デモンストレーションに出場した生徒さん(複数)への、私の厳しいレッスンの内幕を暴露(?)されてしまいましたが、厳しいレッスンとは生徒さんへの期待の反映であり、教えていることの信念の表われであることをご理解ください。
それでも、最後まで頑張ってくれた2人の生徒さんは、私の宝でもあると思っています。

パーティの終わった翌日から、私は風邪をひいてしまいました。
ほとんどの皆さんには何の関心もないと思いますが、ほんの1人か2人でも心配してくれている方がいるのではないかと勝手に想像して、身体の具合を説明します。
熱は出ないのですが、鼻が少し出て、蒸せるような咳が続いていますが、いつもの私の信念で、薬は飲まずに自然回復を目指しています。
そもそも、癌とか糖尿病とか関節痛などといったものを病気といい、風邪などは単に一時的な体調の不具合を治している症状ですから、上手く治せば心身ともに前よりも良くなるものだと思っています。
そうしたら、さっそく吉兆が表われてきました。
最近になって、本や新聞を読むのにメガネが必要になってきていたのですが、ここ数日はメガネをかけなくても読めるのです。
明らかに、視力が回復しているのです。(感動!)
そういうことなので、今回皆さんにご迷惑をかけた分、来年は張り切って駆け出したいと思っています。

デコルテという言葉を知っていますか?

突然ですが、皆さんは“デコルテ”という言葉をご存知でしょうか?
女性は時々聞くことのある言葉だと思いますが、男性は聞いたこともない方が多いのではないでしょうか。
実は、私もつい最近覚えたばかりの言葉なのです。
そして、この言葉を見つけたことにより、私の踊りの感覚を、今まで以上に皆さんに的確に伝えることができるようになったと思っています。
ネットで調べてみると、「エステティックサロン、ファッションなどの各業界においては、胸の谷間を含む、首筋から胸元にかけての部分を指して、フランス語でデコルテと呼ぶ。」となっています。
ここで、日本語の訳語が見当たらないということは、日本においては元々そのような体の部位に対する意識があまりなかったのではないかと考えられます。

前置きが長くなってしまいましたが、社交ダンスを踊る時には、この知る人ぞ知るデコルテという身体の部位はとても重要な役目を果たしているのです。
お尻を少し締めて、腹直筋を伸ばして、このデコルテという部分を持ち上げて膨らますように意識できると、格段に上手く踊れるようになります。
具体的な効果として、顔が下を向かない、顔が下を向かないだけでなく視線も下に落ちないので、顔に生き生きと表情が出てきて、外見が良くなるだけでなく、腰が入り、上体が伸びて身体全体のバランスが良くなります。
更に、肩の力を抜いても、ホールドをしっかりと決めることができるようになります。
但し、これに似ていてよく見られるのですが、悪い形として、胸を前に突き出してしまう、いわゆる“ハト胸デッ尻”になってしまったり、ホールドを固める目的からか、両肘を後ろへ張ってしまう為に、デコルテの部分を固めてしまう形などがありますので、しっかりと区別をしてください。
また、お腹をへっ込ますと、悪名高い(?)胸式呼吸になってしまうので気をつけてください。

先ずは皆さん、日常の生活の中でデコルテを意識すること、そして歩く時には腹直筋を伸ばして、デコルテを少し持ち上げるように歩いてみましょう。
上手くできると、素敵に歩けると思いますよ。
そして、社交ダンスを踊る時に使ってみましょう。

首の動き(2)

それでは、社交ダンスのスタンダード種目を踊る時の首の実際の動きについて考えてみます。
レッスンの時に、「顔を左に向けてください」「顔は右に向きましょう」などとつい言ってしまいがちですが、これは正確には、「首を肩に対して背骨から左や右に回す」動作であると考えてください。
首の動きについての重要なポイントは2つありますが、その1つは“首を向けるのではなく、首を回す”ということです。
つまり、外見的に首を右に向く、左に向くではなく、内感的に首を背骨からどのように動かすかということが重要なのです。
脚(あし)はその基点である骨盤から動かす、腕はその基点である鎖骨・肩甲骨から動かす・・・ということは皆さんは分かっていると思いますが、首についても同様に、背骨から動かさなければいけないのです。

ポイントの2つめは、タンゴ以外は“首は常にわずかづつでも動かしつづける”こと。
動きを止めて肩とセットにしてしまうと、身体が固くなってしまいます。
首を背骨から常に動かし続けていると、全身が柔らかく動き、さらに顔の表現力がついてきます。
よく見られるのは、シルエットを崩すまいとして、上体つまり首と肩と両腕をセットにして固めて、脚でそれを運んで踊っている姿ですが、こういう方は、「上体の力を抜きなさい」と言われても、絶対に力を抜くことができないのです。
当然、腰が抜けて骨盤が不安定だったり、姿勢が悪くて背骨が伸びていなかったりしていても、首の良い動きはできません。
肩に対して首を動かすだけでなく、逆に首・背骨に対して肩が回る場合もあり、この両方の動きが組み合わされて身体が回転していくのです。

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