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学院長ブログ

鎖骨について(1)

 社交ダンスは脚(あし)でステップを踏むのですが、上級者になればなるほど脚だけでなく、腕の使い方も重要になってくることは、皆さんもご存じだと思います。
その腕について、一般的には、目に見える肩から先の部分を考える方が多いようですが、解剖学的には、身体の中心から、鎖骨、肩甲骨、上腕、前腕そして手となります。
最近は、マスコミなどで肩甲骨の重要性がクローズアップされてきていますが、腕の一番の基点となっている鎖骨については、その重要性に比べてまだまだ注目度が低すぎる現状ではないでしょうか。

 鎖骨を動かすといっても、外から見てほとんど動いているようには見えませんが、首の下の両鎖骨に手のひらを軽く当てて、もう片方の腕を動かしてみると,僅かに鎖骨が動くのが自覚できると思います。
鎖骨の動きとは、体幹部にある骨なので、それほど大きな動きができるわけではなく、とても微妙な動きをするのですが、私は感覚的にいって次の2つの使い方に注目しています。
両腕で重い荷物を持つなどの力仕事をする場合には左右の鎖骨を一体化して使うことが大事なのですが、逆に両腕で違う動作をする場合には、力を入れないでしっかりと身体を使えるようにする為に、左右の鎖骨を僅かに前後にずらすことが大事だと思います。
これは技ですね。
私たちの社交ダンスは、もちろん技を使うわけです。

 現在は、鎖骨という言葉の社会の認識が低いわりに、「鎖骨美人」という言葉があり、いつの頃に生まれた言葉かは解りませんが、きっとその時代には今と違って人々の鎖骨への意識がもっと高かったのではないかと推察します。

大震災の中のヒーロー、ヒロイン

 東日本大震災は原発事故という大事故をも引き起こし、今まだ、未曾有の大惨事として継続している状況です。
街は暗く、桜が咲き始めてもほとんど気がつかないような春ではありますが、しかし感動的な話もだんだんと伝えられつつあります。

 被災した日から、避難所に避難もせずに、病院にとどまって重症患者の面倒を見続けた医師や看護士の方々がいたと知った時は、私の最初の感動でした。
そして、行方不明者の捜索や瓦礫の撤去に頑張っている自衛隊員の方々、命がけで原発の処理にあたっている消防隊員や作業員の方々、更に最近になって、多くのボランティアの若者が復旧作業を手伝っているようです。
何もできない私としては、本当に御苦労さまと思うだけです。

 その中でも私が最も感銘を受けたのが、大震災当日、自己を犠牲にしてまでも人々を救った物凄いヒーロー、ヒロインがいたことです。
南三陸町役場で防災担当だった遠藤未希さん(24)は、防災無線で高台への避難を呼びかけ続け、最後まで持ち場を離れないで津波にのまれたということです。
仙台南署の交番勤務の渡辺武彦さん(58)は、避難する車が溜まっている交差点で、津波に背後から飲み込まれるまで交通整理を続けていたそうです。
大槌町の消防団員の越田弘文さん(63)は、停電で避難のサイレンが鳴らなかったので、屋上で半鐘を鳴らし続けて殉職を遂げたそうです。
この方々の壮絶な自己犠牲のおかげで、多くの人々の命が助かりました。
私たちは日本人の誇りとして、この方々の名前と行為を語り継いでいかないといけないと思います。
そして、他にも、他人を助ける為に自分を犠牲にした方々が大勢いたと思います。
マスコミには、そのような方々の存在を少しでも多く探し出して、私たちに伝えてほしいと望みます。

タンゴにおける2軸

 久し振りに技術に関する話をしますが、今月の中級はタンゴを行っていますので、中級以上の方はレッスンの復習ということになります。

 タンゴの特徴は、ワルツなど他のスタンダード種目に比べて、シャープな動きから、スパッと歯切れよく静止したと思った次の瞬間、スーッと動き出すという、切れのよい動きであるといえます。
その身体の切れの良さは何からくるかというと、力を入れて作り出すものではなく、関節を上手く動かすことにより生まれるのです。
ダンスに限らず、2足歩行で運動する場合は、すべて左と右の2軸を意識して動くことは近年の学院の一大テーマとなっていますが、タンゴにおいても例外ではありません。
タンゴでは、両足を揃える時にタンゴポジションというものがあります。
つまり、男女共に、左足に対して右足を一足分くらい後ろへずらすのですが、ここで大切なことは、左右の骨盤も同じように前後にずらすように意識することです。
少し勘違いすると、腰を右へ回してしまい、お臍が少し横に向いてしまいますので気をつけてください。
ここまでは、今までのレッスンで説明してきたと思いますが、次のことが今回新たに加わりました。
ずらすのは骨盤だけでなく、左右の肩甲骨・鎖骨をも前後にずらしてもらいます。
つまり、左の肩甲骨・鎖骨に対して、右の肩甲骨・鎖骨を少しだけ後ろへずらすのです。
やはり、その際に気をつけるのは、ホールド全体が少しでも右へ向かないようにすることです。
以上は、外から見てもほとんど解りずらいほど微妙な動きとなるのですが、組み合った人同士にはしっかりとした感じが解るし、この状態でウォーク・リンクやバックコルテなどを踊ると、非常に充実感のある動きを感じると思います。
タンゴにおいては、今述べたタンゴポジションのように、左軸に対して右軸が後ろへずれた形が多く出てきますが、ステップによっては、逆に右軸に対して左軸が後ろへずれた形も出てきます。
それらの動作がタンゴらしい切れのよい動きを生み出すのです。

学院の状況をお知らせ致します

 社交ダンスの生徒の皆さんに、地震が起きた先週金曜日からの学院の状況をお知らせ致します。
当日の金曜夜のクラスは、京王線の不通と電話の混乱の為に、ほとんどの方が教室に来られず、レッスンは中止になりました。
しかし、土曜日以後のクラスは、半数以上の皆さんが出席してくれています。
節電の為に、教室の蛍光灯を半減していますので、いつもより少し暗い教室になってはいますが、
いつも通りの熱のこもったレッスンが行われています。
どちらかというと、車で通っている皆さんが、ガソリンが手に入らない為に来られないケースが目につくようです。
私の車のガソリンもだいぶ減ってきていましたが、今日、ガソリンスタンドに70分ほど並んで満タンにすることができたので、明日からの行動のメドがついてホッとしているところです。
現在は計画停電が実施されていますので、夜に停電になった場合にはレッスンは中止になりますが、運の良い事に、学院はまだ一度も停電はしていません。
尚、20日の日曜日に行われる予定のメダルテストには、いろいろと混乱が予想される為に、多摩ダンス学院として参加を見送ることになりました。
一生懸命に練習されていた皆さんには申し訳ありませんが、次の目標に切り替えて頑張ってください。
 早く以前のように、生徒の皆さん全員が教室に通えるようになると良いですね。

東北関東大震災のレッスンへの影響について

今回の東北関東大震災で亡くなられた方々のご冥福を、心よりお祈りいたします。

さて、この大災害の影響により、現在、東京電力による計画停電(学院の所在地は第2グループになります)と京王線の部分運休が実施されていますが、それに対する、学院の社交ダンス教室としての対応を皆さんにお知らせ致します。

 


 午前、午後に行われているクラスレッスン及び個人レッスンは、計画停電、京王線の運休にかかわらず、通常どおりにレッスンを行います。
夜に行われているクラスレッスン及び個人レッスンは、京王線の運休にかかわらず、計画停電がその時間帯に実施された場合はレッスンは行いませんが、計画停電がその時間帯に実施されない場合には通常通りにレッスンを行います。
個人レッスンを受けていて、京王線の運休で教室に来られない方もいらっしゃると思いますが、その場合には担当の教師との連絡をしっかりとっていただきたいと思います。
また、ご自分の在籍するクラスレッスンを受けられない場合は、その月の他のクラスへの振替出席ができます。
社交ダンス以外の教室に関しては、それぞれの先生方にお問い合わせください。 

なお、詳細は本サイトのトピックス欄でお知らせ致します。

単純がいいのですが

 私は以前、レッスンの時にたった一言の単純な言葉で生徒さんを上手くさせられたらいいなあ、それこそが究極の教え方なのではないかと考えました。    
たぶん、教わる皆さんも同じように考えていると思います。
しかし最近は、それは夢の話で、現実には無理なのではないか、と思うようになっています。
なぜならば、身体の微妙な動きを伝えられる言葉というものがなかなか無いのと、同じ言葉でも人によって感じ方がぜんぜん違う場合があるからです。
日常生活での常識的な話をしている場合には、自分の意思を他人に伝えられる言葉はある程度あると思います。
しかし、私たちが社交ダンス教師として皆さんに技術を教える時に、いかに言葉の数が足りないか、と思い知らされるのです。
例えば、ワルツのソフトでダイナミックな動きを伝えようとしても、とても一言二言でその身体の動作を正確に伝える言葉は見つかりません。
ですから、私には、よくあるワンポイントレッスンというものはできないのです。
そこで、それを伝える為に「ああだ・・・こうだ・・・」と長い説明をすることになります。
私などは生徒さん達に「説明が長すぎる」「話が難しい」などと思われているのでしょうね。

 相対性理論で有名なアルバート・アインシュタインは「なにごとも、できるだけ単純であるほうがいいが、単純化はよくない」と言っています。
トッププロの踊りや、私が皆さんに求める最終的なイメージは、とてもシンプルで単純なものなのです。
上手い人ほど自然な動きをしているのです。
アインシュタインの言葉を社交ダンスに置き換えると、「社交ダンスはできるだけ単純に踊った方がいいが、それを教えるのには単純化はよくない」ということになりますか。

右利き左利き

 前回は、身体を右と左に分けて考えましたが、その続きです。
私たちは日常生活やスポーツなどで、自然に「軸足」を意識したり、或は多くの人は「右利き」とか「左利き」とかに分けられます。
しかし、私たち社交ダンスではどうだろうと考えると、そこには「利き手」「利き腕」「利き足」という概念が全くないのです。
それらをできるだけ無くすことを考えなくてはいけないのです。
例えばワルツでいえば、男性は右利きだろうが左利きだろうが、左手で女性の手を握り、右腕は女性の背中にコンタクトします。
その時に、右腕を強く使うことにより、女性を抱えてしまっている男性が非常に多く見られます。
ルンバでは、女性は利き腕に関係なく、多くのステップで、右手で男性の手を握り左腕はフリーアームとなっています。
その時に、男性の手を強く握ったり、押したり、引っ張ったりと、右手に力をかけ過ぎると、左腕のフリーアームを上手く動かすことができなくなります。
社交ダンスは、常に身体の右側と左側を同じように意識して使うことにより、身体に力が入り過ぎず、身体全体がバランス良く器用に使えて、軽やかに踊れるのです。

 子供の頃に、「利き腕を直すと言語障害になる」ということを聞いた覚えがありますが、本当にそうなのか私は疑問を持っています。
プロ野球の選手には、昔の王選手やイチロー選手、松井選手などのように、右投げ左打ちに超一流選手が多いようです。
私はその理由の一つとして、打つ時には身体を右に捩じり、投げる時には左に捩じることで、身体の歪みが少なく、左右のバランスが非常に良くなるからではないかと考えます。
ですから私は、日常でもできるだけ右と左を均等に使うように心がけています。
そのようなことを考えると、社交ダンスを上手く踊るには、できるだけ右と左を偏らずに使うことが大事であって、そのように踊ることが身体の歪みをなくし、本当の身体の健康にもつながるのだと思います。

身体を2分

 最近のスポーツ新聞を読むと、キャンプ中のプロ野球の記事がたくさん載っていますが、その中でよく目につくのが「下半身を鍛える」「下半身を使う」とかいう下半身という言葉です。
スポーツや格闘技などは外に力を出す運動ですから、地面に下半身でしっかりと立つことが非常に大事であるのは当然です。
しかし、だからといって私たちは、どんな運動でも上半身より下半身が大事であるとか、上半身よりも下半身を鍛えた方が良いとかと考えがちですが、それは少し疑問に思います。
私たちが身体を2つに分ける場合、上と下、前と後、右と左、内と外、などが考えられ、その中でも真っ先に頭に浮かぶのは上半身と下半身だと思いますが、右と左の使い方に目を向けることもとても大事だと思います。

 そこで我が社交ダンスを考えると、2本の足で床の上を軽やかに舞うわけですから、下半身だけが強くては動きが重くなってしまいます。
上半身と下半身のバランスがとれていないといけないのは当然で、それ以上に、身体を右側と左側に分けて考える、つまり2軸という考え方がより必要になります。
片足にしっかりと上半身を乗せてではなく、右足なら右の軸(右骨盤、右鎖骨と右肩甲骨)を乗せる、左足なら左の軸を乗せるということです。
日常歩く時でも、下半身を使って上半身を運ぶという考え方ではなく、右軸と左軸を意識して身体をしっかりと使って歩くということが大事です。
つまり、力と技で分けた時、力を考える時は上半身と下半身、技を考える時は右軸と左軸に注目することが重要です。
その割には、スポーツ新聞の記事の中に右と左という言葉が全くと言っていいほど見当たらないのは、私には不思議に思えます。
プロ野球の選手やコーチがそれを感覚的にも意識していないとは思えないので、これは右と左に対する一般社会の意識が薄いのと、記事を書く記者もそういう意識を持っていないので記事に出てこないのではないかと考えます。

ホームページがモデルチェンジしました

 学院のホームページがモデルチェンジしました。
平成16年6月以来、7年間近く見慣れてきた画面がなくなったのはとても寂しいことですが、学院の更なる発展を考えると、そうも言っていられないところです。
それは、最近、学院の新入会の多くがネットから入ってきている方々で、非常にその重要度が増してきているからです。

 今回は、多摩ダンス学院を“デパート”と見なし、第2教室を使用していただいている各教室を“名店街”というコンセプトで作りましたので、前よりもだいぶ賑やかになりました。
それによって、お互いの相乗効果が出て、少しでも多くの人の目につくことを期待しています。
従来の多摩ダンス学院のホームページとアクティブスペースのホームページをミックスしたので、現在のところは内容はあまり変わりませんが、徐々に内容を増やしていきたいと思います。
学院長日記が“学院長ブログ”となって少し形が変わりましたが、掲示板は変わっていませんので、社交ダンス以外の教室の生徒さんも、ぜひ掲示板に投稿していただきたいと思っています。
それによって、お互いが他の教室の様子が解るのも面白いのではないでしょうか。
尚、今回の変更で、最近の掲示板の5件の投稿が消えてしまった?ことをお詫びいたします。

相手に合わせない

人との付き合いにおいて、“相手に合わせる”ということは非常に大切なことだと思いますし、又、社交ダンスを踊る上でも同じことが言えるでしょう。

しかし、それだけではなく、相手に合わせない、つまり自分を変えないという部分もあることを忘れてはいけないと思いますので、そのことに関して考えてみます。

 

昨年ブームになった坂本龍馬の有名な逸話です。

龍馬が勝海舟に、西郷隆盛とはどういう男かと説明した時に、「西郷はお寺の釣鐘のような男である。大きく打てば大きく響き,小さく打てば小さく響く」と言ったそうです。

それを聞いて勝は、言った方も言われた方も大したものだと感心したそうです。

これは、西郷という男は、器が大きいからどんな相手にも話を合わせられる、大物と話しても合わせられるし、小物と話しても合わせられる、というようなことを言っているのでしょうか。

これは素晴らしいことです。

しかし、ここでもう1つ重要なのは、なぜ釣鐘という言葉を使ったのかということです。

釣鐘自身は全く変わらないものなのに、音は打つ相手によって違って響くだけなのです。

つまり、器が大きいということはどういうことかというと、自分を変えずに相手に合わせなくても、自然に相手に合ってしまうよ、ということを言っているのではないでしょうか。

 

さて、社交ダンスに話が変わります。

自分より断然上手いと思う人と踊る時は、相手に合わせることを考えて踊った方が良いと思います。

それが上達の近道と言えるでしょう。

しかし、自分とそれほど変わらないか、或は自分より下と思える人と踊る時に、多くの男性は手加減して相手に合わせて踊ってあげよう、つまり自分が踊らないで相手をリードしようと考え、多くの女性も相手に合わせて踊ってあげようと考えていると思います。

もちろん、ステップの大きさをある程度相手に合わせることは必要です。

しかし、本当に上手い人は、重要な身体の使い方は相手に合わせないで自分もしっかりと踊っているのです。

その方が、自分も崩れないし、相手も上手く踊れるのです。

相手に合わせて小手先の踊りとならないように、自分のやるべきことはしっかりと意識して踊るようにしましょう。
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