多摩ダンス学院
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学院長日記〜たかがダンス、されどダンス〜
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■2008.3.12 私の恩人(続)

恩師の話をもう少し。 

今の私のダンスの素を作ってくれたのが田中先生でした。

それまでは、たぶん他の多くのダンス競技会に出ている男性と同じように、私はダンスが好きなのではなく、競技会に出て、イイカッコし、いい成績をとるのが好きだったのだと思います。

それが、先生との出会い以後、ダンスに対して純粋に踊ることの楽しさを求めるようになったのです。

その後、先生との縁がなくなってからは、徐々にその頃の感覚が薄れていったように思っていました。

しかし最近、独自のダンス理論を追い求めるうちに、あの頃の先生から教わった感覚に近づいているのを感じています。

一方、先生はレッスンでは、ダンスの技術的なこと以外ほとんど何も話さないのに、私はダンスを教わることによって、人生のいろいろな事も教わったように思いました。

それも又凄いと思いました。

先生にとって、ダンスと人生は同じものなのだという事を後で知ることになります。

 

田中先生の運命はとても劇的でした。 

何年も全日本選手権の2着つづきでしたが、引退する直前に、ようやく念願だった全日本選手権で優勝し、幸せの絶頂に立ち、その直後引退すると、すぐ自動車事故に遭い、片足切断、ダンスが踊れなくなるのを悲観し、数ヵ月後に自殺されました。

 

田中先生は、その頃の社交ダンス界では、ダンス理論も人間性も抜け出た存在だったと私は考えています。

ですから、もし生きておられたら、間違いなく日本の社交ダンス界のトップに立っていたでしょうし、ダンス界は現在の分裂状態を起こさずに、もっと良い方向に進んでいたのではないかと思います。

私の心から尊敬する方です。