日傘をさす風景

 クロード・モネ作「散歩、日傘をさす女」という名画がありますが、私は、素晴らしい絵だと思っています。


 暑さも真っ盛りの今日この頃、街中を日傘をさして歩いている女性の姿がよく目につきます。
雨の日の雨傘と違って夏の日の日傘は、女性独特の少し違った趣があるように思います。
その姿は2つあって、単に日差し除けの為にさしている女性は、ただ傘を持っているという感じで、一方、オシャレっぽく見える女性は、文字どおり傘をさしているという感じがします。


 そして、ダンスを仕事にしている私としては、傘をさしてカッコ良く歩いている女性を見ると、つい見とれてしまう事があります。
日傘をさして歩けばすべてカッコ良く見えるのではなく、普段から正しく歩いていると、日傘を持とうが何を持とうが、物の持ちかたも関連して良くなるので、更にカッコ良さがアップするのだと思います。

 

 そこで、傘の持ちかたとして“手もと”の部分を持つか“中棒”というところを持つかがポイントになります。
カッコ良く歩く人は、手・腕・体の使い方が良いので“手もと”を持って、傘を立てて歩いています。
“手もと”を持たないで“中棒”を持つと、傘のバランスが悪くなるので、持っていても腕が疲れて、傘を肩にかついで、ダラダラと悪い姿勢で歩くことになります。


 そのように、傘の“手もと”を正しく持つには、直接的には手の指、特に人差し指の使い方が重要になります。
野球のグローブを持つ手の指も人差し指が重要であり、ゴルフのクラブを持つ手の指も同じだと思います。
そして、日常の様々な動作にも良い影響を与えると思います。
モネの描く、日傘をさす女性のように。

 

 今、多摩ダンス学院のクラスでは、ワルツやルンバを踊る時の手の指の使い方を皆さんと練習しているところです。