首を伸ばす

今年初めてのブログになります。
それでは、肩こりの話から始めましょう。
世の中には肩こりに悩まされている方は多いと思いますが、一般的にいって、首が伸びている方には肩こりはないように思います

それどころか、“鶴は千年、亀は万年”と言われるように、首が長い人は長生きするとも言われていますが・・・どうでしょうか。
力仕事をしている人が肩こりになるのはもちろん、ここでは日常の一般的な場合について考えてみます。

もし、首の筋肉が伸びていないと、背骨を吊り上げられない、つまり姿勢が悪くなりますので、身体全体が下がり気味になります。
すると、首の下の肩まわりの筋肉に力を入れて身体を支えることになる為に肩が凝ってきます。
但し、顎(あご)を上げて首を伸ばしたと勘違いされるケースが多いので気をつけてください。
そこで、具体的な筋肉について説明します。
人体筋肉図が手に入るようであれば、以下を確認してみてください。
首の後ろ側では“板状筋(ばんじょうきん)”という筋肉、横側では“胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)”という筋肉、前側では“顎舌骨筋(がくぜっこつきん)”“胸鎖舌骨筋”という筋肉が中心的に首を支えていますので、これらの筋肉を意識して使うように練習すると、確実に首が伸び、背骨を吊り上げることができます。
私がレッスンで、時々皆さんの首を持ち上げることがありますが、あれは板状筋を伸ばしているのです。
頸椎症をあちこちの医者に治療してもらったのに治らなかったのを、私が板状筋を伸ばして治ったという生徒さんもいらっしゃいます。
以上のように、首の筋肉を正しく使って首を伸ばすと、腕と肩を支えている筋肉群、つまり“僧帽筋”“三角筋”“大胸筋”から力を抜くことができます。
この3つの筋肉に力が入り過ぎることが、肩こりの原因になっているのですが、実は首の筋肉が上手く使えていないとも言えるのです。
首と肩周辺の筋肉については、私のレッスンを受けられている方には教室で実地にご説明していますが、これらの筋肉を具体的に知って、意識することにより、全身を使った柔らかい動きを身につけてきている生徒さんが最近増えていると思います。