2010.5.2 専科について

 昨年から専科を開始しましたが、このクラスがどういうクラスであるかという事をご紹介いたします。
それを説明する上で、2つのポイントがあります。
今年の専科は、2月からワルツ専科とフォックストロット専科の2クラスを行っていて3ヶ月が経過しましたが、両クラスともベーシックのグループ、つまり中級で行う1日目のグループだけを延々と練習してきました。
しかし、皆さんからは不満が出るどころか、逆に一生懸命で、このままあと6カ月でも1年でも同じことをやっていても黙々と練習し続けるのではないかと思うくらい熱心です。
一般には、社交ダンスを習っていると、もっといろいろなステップをやりたいと思い、気が散りやすいのですが、専科のレッスンを通じて基本の重要さと楽しさを知ってもらえて、同じ事を何回も何回も根気よく練習し続ける事が上達の早道である、と皆さんが感じてきているからなのでしょう。
これが専科の第1のポイントです。
このようなレッスンも、自分をまだ未熟な発展途上の生徒だと考えている方ばかりだからできるのであって、自分が上達してきて自信を持つのはとても良いことなのですが、それが自信過剰になってしまうと、このような基本ばかりの集中レッスンができなくなって、その結果、進歩が止まってしまうのだと思います。

又この時間は、“生徒同士で教えない”という暗黙の了解があり、皆さんが自分の身体の動作だけを考えて練習している事がレッスンにとても良い緊張感をもたらしていて、それが皆さんの気持ちが1つになったレッスンができている要因でもあると思います。
更に、一緒に参加している先生方が、率先してそのように練習して、無言のうちに皆さんを引っ張っていってくれている事も見逃せません。
これが第2のポイントです。
このように皆さんが高い意識を持って練習している姿は、私にとって今までやりたかった理想のクラスレッスンに近いものになっていますし、学院が将来進むべき1つの方向ではないかと考えています。

現在のクラスのメンバーは、ここ数年のフォーメーションに参加した皆さんが中心になっています。
フォーメーションの練習と出場を通じて、社交ダンスに取り組む考え方や姿勢が変わってきているのだと感じています。