大震災の中のヒーロー、ヒロイン

 東日本大震災は原発事故という大事故をも引き起こし、今まだ、未曾有の大惨事として継続している状況です。
街は暗く、桜が咲き始めてもほとんど気がつかないような春ではありますが、しかし感動的な話もだんだんと伝えられつつあります。

 被災した日から、避難所に避難もせずに、病院にとどまって重症患者の面倒を見続けた医師や看護士の方々がいたと知った時は、私の最初の感動でした。
そして、行方不明者の捜索や瓦礫の撤去に頑張っている自衛隊員の方々、命がけで原発の処理にあたっている消防隊員や作業員の方々、更に最近になって、多くのボランティアの若者が復旧作業を手伝っているようです。
何もできない私としては、本当に御苦労さまと思うだけです。

 その中でも私が最も感銘を受けたのが、大震災当日、自己を犠牲にしてまでも人々を救った物凄いヒーロー、ヒロインがいたことです。
南三陸町役場で防災担当だった遠藤未希さん(24)は、防災無線で高台への避難を呼びかけ続け、最後まで持ち場を離れないで津波にのまれたということです。
仙台南署の交番勤務の渡辺武彦さん(58)は、避難する車が溜まっている交差点で、津波に背後から飲み込まれるまで交通整理を続けていたそうです。
大槌町の消防団員の越田弘文さん(63)は、停電で避難のサイレンが鳴らなかったので、屋上で半鐘を鳴らし続けて殉職を遂げたそうです。
この方々の壮絶な自己犠牲のおかげで、多くの人々の命が助かりました。
私たちは日本人の誇りとして、この方々の名前と行為を語り継いでいかないといけないと思います。
そして、他にも、他人を助ける為に自分を犠牲にした方々が大勢いたと思います。
マスコミには、そのような方々の存在を少しでも多く探し出して、私たちに伝えてほしいと望みます。