最近の個人レッスンやクラスレッスンで、私はさかんに「肩を抜いてください」と連呼していますが、生徒さん達に「踊りやすくなる」という声が多いので、それを説明します。
「肩を抜く」という感覚は、前回に説明した肩の3つの分類のうちのAの部分に対してBの部分をバラバラにして後ろへ少し落とした感じです。
これは誰でも出来ることなのですが、踊っている時には気がつかない場合が多いと思います。
このように肩の部分を微調整すると、以下のように驚くほどのいろいろな効果が出てきます。
①先ず、肩の力が抜け、腕にも力が入らなくなります。
よくある悪いホールド、つまり安易にホールドをキープしようとする為に、両肘を張ったホールドにするとAの部分とBの部分が固まって、その結果、腕に力が入り、身体全体にも力が入ってしまうのです。
②肩を抜くと、背骨が伸びてスタイルが良くなります。
ワルツ等でライズをする時に、両肩を抜くように意識するとボディライズがしっかりとできます。
③肩を抜くことによって、ステップする時に肩甲骨、鎖骨から動きやすくなり、つまり2軸で動くことができます。
肩を固めてしまうと、身体が1軸になってしまいます。
④更に、ワルツ等でロアーする時に、腰が崩れずにしっかりと安定した動きができます。
やはりこの場合も、ホールドをキープしようとして肘を張り過ぎていると、肩に力が入ってしまい、その結果、上体ばかり強くなって、下半身が弱い踊りになってしまいます。
日常でも、肩が凝る人は肩が固まっているわけですから、ダンスが上達するにしたがって肩が凝らなくなってきます。
皆さんも、肩を柔らかくして肩を抜いて踊れるようになれば、必ず社交ダンスが上達しますから頑張ってください。